木質バイオマスボイラを選択する際の基準は「必要な熱出力と地域で入手可能な燃料」です。
お湯や熱を大量に使っている施設は、導入効果が高い傾向にあります。温泉施設や老健施設もそのひとつです。地域による差はありますが、暖房需要が高い、民宿、保育園や幼稚園の床暖房や温水プールをはじめとするフィットネス施設のニーズも高いです。さらに蒸気やお湯を大量に使う食品工場も、効果が大きいと予測されます。
冬季限定ではありますが、ビニールハウス栽培での冬場の暖房にも効果的です。化石燃料に比べ価格の変動を受けにくい燃料で熱を常に得ることが、経営の安定化に繋がると考えます。
現社長の息子である山上恭平が将来家業を継ぐことを考えたとき、これからの木材業界に対する展望を描くことは困難でした。次世代の製材所の役割として、何かできることはないかと考えたときに見つけたのは「出てくる端材をエネルギーとして利用すること」でした。エネルギー供給事業は、各地域にいろいろな選択肢があっても良いはずです。製材所としての役割を果たし、地域で使用してもらうために何が必要かと考える日々。そして出会ったのが燃やす機械、木質バイオマスボイラーでした。大学卒業後、木質バイオマスボイラを扱っている株式会社巴商会に入社。東京本社のバイオマスボイラー事業部に所属し、木質バイオマスを熱利用できるボイラの販売事業に携わりました。
全国各地に出向き、行政、導入希望者、設計事務所等のお客様との打ち合わせ、現場工事の監督、メンテナンスと引き合いから導入後までを一貫して経験。入社当時に、いずれ滋賀に戻る話をしていたため、2017年に退職。
現在は、山上木材にて巴商会のバックアップのもとで、近畿圏のメンテナンスと導入相談の対応を行っています。